少し中国語ができるから、上司から台湾など中華圏の会社にコンタクトしろと言われたけど、ビジネスメールは書いたことがないからわからない、という方も多いと思います。
今回は、自分が初めて書くときに知りたかった中国語のビジネスメールの書き方を記事にしてみました。
簡単に結論を言うと、中国語のメールは日本のように細かいルールは無く、英語も混ぜながら基本的に伝えたいことをそのまま書けば大丈夫です。日本のビジネスメールのような決まりきった型へのこだわりは無く、ちょっと書き方が違っても気にされません。
私も仕事柄、毎日色々な国の人からメールを受け取りますが、中華圏のクライアントは本当に自由な書き方で送ってきているなと思います。台湾人だけでも、人によって書き方は様々です。
とはいっても、初めて書く方やあまり慣れてない方は不安ですよね。私も会社に入って初めて、ビジネスとしてメールを送る機会を得たので、その時はどうやって書けば良いのかわからずネットで調べました。しかし、最初の頃は気づきませんでしたが、実際にはあまり使われてないフレーズや、好ましくないフレーズも紹介されていています。
今回は、中国語のビジネスメールについて、私の経験と周りの台湾人が実際によく使っているものだけを紹介していきたいと思います。一度じっくり読んで、あとはコピペして使えばもうあなたは台湾人レベルです!
目次
・宛名
・書き出し
・結び
・文末挨拶
・コピペで使えるテンプレ
・まとめ
宛名
1. 相手が一人のとき
男性:〜先生
女性:〜小姐
男性に対しては”先生”、女性に対しては台湾では基本的に”小姐”を使います。
よくネットでは”女士”も使うとありますが、台湾では殆ど使うことはないです。台湾でバリバリ仕事をしている台湾人の友人にも改めて聞いてみましたが、使ったことは無いと言っていましたので”小姐”で問題ありません。
一方、相手が中国人だと”女士”を使用するのが一般的です。相手が中国人とわかれば”女士”を使うようにしましょう。中国人にとって”小姐”という言葉は、水商売のお嬢さんというイメージがあることから、そう呼ばれるのは好まれないです。
【例文1】
李小姐 您好;
【例文2】
李小姐
您好,~~~~~~
【日本語訳】
李様/さん
基本的な形はこの2種類ですが、過去に受け取ったメールでは以下のようなものもありました。
正直なんでもありです。台湾人も英語名で呼び合う事が多いので、どれを使っても問題ないです。
Dear 李小姐 (英語とミックス)
Dear 李 (小姐すら付けてない)
Dear Lee (もはや中国語なし)
Becky (英語名でdearもなし)
Hello Becky (フランクな英語)
1. 相手が複数のとき
【例文】
陳先生、李小姐、張小姐 您們好;
【日本語訳】
陳様
李様
張様
日本と違って、部署名は書かなくても良いです。私も部署名を書かれたことはないですし、友人に聞いても「書いたことも、書かれたこともない」という感じです。日本の会社によるあるカタカナが多くて無駄に長い部署名とか、いちいち書かなくても良いなんて、素晴らしいですね。
書き出し
「いつも大変お世話になっております。」のような文は、台湾人は通常書きません。
相手に失礼に思われないように書きたい気持ちは日本人としてあると思いますが、「一直承蒙您照顧」みたいに無理やり中国語で書かないようにしましょう。
だいたい、1回コンタクトしたことあるだけで2言目には「お世話になってます」をつけるのって、冷静に考えたらおかしいですよね。日本語にありがちな、”思ってもないけど丁寧に見えるから言っておこう”みたいなフレーズは、中国語では大抵言う必要ないし求められてもいないです。シンプル is ベスト!
もし初めてのメールで自己紹介をしたいなら、以下のようにすぐ書き始めて問題ないです。
【例文1】
我是負責XX及XX的業務,XX(名前)。
【日本語訳】
XXとXXの業務を担当しています,XX(名前)と申します。
【例文2】
您好,我是XX公司的海外負責人,敝姓XX(名字)。
【日本語訳】
株式会社XXの海外責任者(担当)のXX(名字)と申します。
結び
【例文1】
若有任何問題,請您不吝與我們聯繫討論。
【日本語訳】
何か問題がありましたら、お気軽にご連絡、ご相談ください。
【例文2】
若有甚麼問題,麻煩(您)(請)再與我聯絡。
【日本語訳】
何か問題がありましたら、ご連絡ください。
【例文3】
以上說明,若有任何問題,請您不吝提出詢問。
【日本語訳】
説明は以上です。何か問題がありましたら、遠慮なくお尋ねください。
【例文4】
請知悉
【日本語訳】
ご了承ください。
【例文5】
以上
【日本語訳】
以上です。
”若有任何問題“は、”若有甚麼問題”や”如果你有任何問題”でも、同じ意味でよく使われるので、書きやすいものを使って問題ないです。
例文2の”麻煩”のあとは、お好みで您(妳/你)又は請を付けて少し丁寧な感じにしても良いです。これはもう個人の習慣にもよるので、付けても付けなくても意味的には殆ど代わりはありません。
また、お気軽に/ご遠慮無くを表現したい場合、”請不要客氣”ではなく”不吝”を使う場合が多いです。
【例文6】
期待您的回復
期盼您的回覆(盼回覆)
【日本語訳】
お返事お待ちしております。
期盼您的回覆を省略した”盼回覆”もよく使われます。長くメールのやり取りをしている相手など、少しこなれてきた時に使うとネイティブのような雰囲気にグッと近づきます。
文末挨拶
最後は大体”謝謝”で締めますが、ここでも英語を使う場合が多いです。特に貿易業などの場合は”Best regards”など英語のメールで使われるフレーズが本当によく使われています。
・謝謝
・謝謝您
・週末愉快
・Sincerely, / Best regards, / Kind regards, / regards,
・Thank you,
コピペで使えるテンプレ
今すぐコピペして使えるテンプレートを作りました。迷ったときの一例として使用してください。
1. 初めてメールする場合
【中国語】
XX小姐/先生 您好;
〜〜〜〜〜〜【内容】〜〜〜〜〜〜
期待您的回復
謝謝您
XX(你的名字)
【日本語】
株式会社●●
○○部
XX様
いつも大変お世話になっております。
〜〜〜〜〜〜【内容】〜〜〜〜〜〜
お返事お待ちしております。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
XX(名前)
2. 2回目以降
【中国語】
XX小姐/先生 您好;
〜〜〜〜〜〜【内容】〜〜〜〜〜〜
若有任何問題,請您不吝與我們聯繫討論。
謝謝您
XX(你的名字)
【中国語】
Dear XX
您好,
〜〜〜〜〜〜【内容】〜〜〜〜〜〜
若有任何問題,麻煩再與我聯絡。
盼回覆,謝謝
XX(你的名字)
【日本語】
株式会社●●
○○部
XX様
いつも大変お世話になっております。
〜〜〜〜〜〜【内容】〜〜〜〜〜〜
ご質問がございましたら、ご遠慮なくご連絡下さい。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
XX(名前)
中国語のビジネスメールの書き方でのポイントを述べるとすれば、以下の4点に集約されると思います。
・日本のように細かいルールは無い
・ある程度の型みたいなのはあるにはある
・英語は使ってもおかしくない(みんな使う)
・基本的には伝えたいことをそのまま書けば大丈夫
最初は失礼にならないかどうか心配になりますが、何通かやり取りするだけでも「ほんとに自由に書いてるな」と気づきますので、日本でのカッチカチなビジネスメールの概念は捨てて自由に書いて大丈夫です。日本人からするとこれは失礼かなと思うことは、台湾人はほっとんど気にしていません!!考えすぎず、伝えたいことだけ伝えましょう。
中国やマレーシアなど他の中華圏ではまた習慣などは異なるとは思いますが、相手がわからないような大きな違いは無いと思います。
是非参考にしてみてくださいね。